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帰国子女にとって「国語」は鬼門か(9)

費用対効果が悪いだけではない
 文語文法、古典語、文学史を含んだ古典常識、この三つを古典(古文)の三大知識事項といいます。気をつけたいのがこれらはあくまでも「知識事項」ですから、全部覚えたから古文の勉強はおしまいではないということです。これらの知識を動員して古文を読んでいきましょう、そしてそこに書かれている古代日本の思想を理解しましょうということで、当然、本題はこちらにあるのです。日本の高校生ですと、ここまでを通常1〜2年のうちにマスターします。3年にずれ込んでも一学期中、遅くとも夏休み明けまでにはマスターしておかないと時間切れになる可能性があります。
 では、入試における古文の配点を見てみましょう。科目数の少ない私立文系の一般的な配点です。英語150点、社会等(日本史等一科目を選択)100点、国語100点で、古文の配点は国語100点のうち多くて50点、場合によっては30点ということもあります。すなわち、350点中30点から50点分しかないのです。同じ教科でセンター試験の配点を見てみると、英語200点、社会等1科目100点、国語200点で、古文の配点は50点です。つまり、500点中の50点だけということになります。
 これしかないのになぜ文系受験生諸君は多くの時間を使って古文の勉強をするのでしょうか。それは最も差がつきやすい科目だからです。文系であれば英語が命ですから真面目な受験生であれば皆勉強してきます。短期決戦の利く社会は皆それなりに点数をとります。国語のうち漢文は問題が簡単なので、できる受験生はセンターではほぼ50点近く取ってきます。ところが、古文はある程度できる受験生でも平気で30点台/50点とか、ひどい場合は20点台/50点なんて場合もある怖い科目なのです。僕は今まで古文の失敗でその年の受験で涙をのんだ受験生をうんざりするほど見てきました。費用対効果が悪いばかりでなく、他受験生と差がつきやすい古文。かように怖い科目なのです。
 私が帰国子女諸君に可能ならば古文を避けさせたい理由がおわかりいただけたでしょうか。

教師たるもの名参謀であるべし
 現代の受験も決め手は情報です。最新の情報に基づき個人の能力に即した的確な作戦を立てることです。こういった諸々の条件を考慮してしっかりとした作戦を立てることが大切なのです。私たち試験対策にかかわる教師は単に教えるのがうまいだけでは不十分です。教えることがうまいなんていうのは前提条件で、向かう相手により武器を選び。適切な作戦を考える名参謀であってこそ一人前であるといえるのではないでしょうか。実はこれこそ受験生の教師選びの秘訣なのです。


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